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新越谷展示場 アーカイブ

2011年09月22日

Leche(レチェ) 「空間構成編」

2年越しのプロジェクトを終えた僕は、癒し、美しさのある場所に行きたいと思い、長期休暇にギリシャ:ミコノス島を選択した。

その日、僕はナイトクラブで数時間過ごし、ホテルへ帰る途中だった。

 

 

「なんだろう?」

奥へ誘われる様なこの空間・・・ エントランスと思われるドアはある。 でも、連続配置されたこのアーチそのものがドアに感じられる。

海外には中庭(ライトコート)の考え方が浸透している。 しかし、ここはそれを表から隠してしまうのではなく、「中へ誘う」配置になっている。。。 人の侵入を拒むような光の配置をしていない。僕はその上下に配置された照明をみてそう感じたのかもしれない。

 

 

好奇心から僕は奥へ進む。足元に広がる石畳。主張しすぎないスノーフレークが徐々に広がりを見せ始めた。

 

 

綺麗な空間だなぁ。と、足元から徐々に見上げたその時、その景色に僕は言葉を失った。

いや、「おぉっう」と何語だかわからない音を発した。

「空が切り取られている」

最近の住宅建築において、壁に枠を切り取り、額縁のようにすることは度々目にする。 でも、全体の構成の中、建物全てのフォルムにそれは取り込まれていた。

 

中庭からの景色にアワアワしている僕の光景をみていたらしき主人が、明らかに怪しい人物の僕を、優しく迎え入れてくれた。

ずうずうしくも僕は、身振り手振りで中も見せて欲しいと訴えた。あの甲子園を目指していた暑い夏、長打で出塁し、やはり興奮していた僕は監督からのサインが複雑で混乱し、思わず「スクイズくるんですか?」とバントの構えをしたあの時のようにシンプルなジェスチャーで・・・

 

 

左はみんなが集まる空間への入り口で、扉はないのだけれど、その先を優しく遮っていた。

家族の写真がそれ自体楽しそうにリズミカルに並び、ぼんやりと「こっちだよ」と微笑みかけてくるような壁面照明があった。

右はその通路の横にドンと構えた階段が伸びる。

この空間は僕の目線で真っ直ぐ見ると、左の写真のように開きつつ閉ざすような構成なのだけれど、少し目線を上へ移すと、右の写真のようにすうっと空へ伸びる空間になっているのだった。

そしてその先にもやはり壁面照明があるのだ。

主人は僕を左上の写真の先へ案内してくれた。

「ここは家族みんなが心地良く、そして楽しむための空間なんだ」と、私に説明してくれた。。。のだと思う。

ダイニングという言葉では表せないスペースで、星の降るその場所で、僕は紅茶を頂いた。

 

 

ぼんやりと見ていた真っ白な塗り壁に浮かぶ色・・・この家を彩るのは、壁の色ではなく、インテリア(照明や家具)なのだ。インテリアは住む人の色、そう、この家は住む人のためのキャンバス。

その時、その時で色々な色が映る家。自分だったらどうしよう?と、勝手にイメージしてみる。 空ばかり眺めていた僕はふと手元に視線を落とす、 と、そこには宝石が散りばめられていた。

 

 

暫くの間、これは・・・と正直、僕は違和感を感じた。

しかし、しかしである、「何か気になる」のである。

そう、「気なるアイツ(女子マネのような)」的な気になり方なのだ。何が言いたいのか・・・  これは・・・ 「恋」 なのだ。何度も自分を疑った。 僕が? アイツを? と ・・・ でも、これは「口」いや、「視覚」だけではなく、この素材が持つ「触覚」という要素も含まれてのことなのだと気付く。

そんな僕に、悪くないだろ?と、主人は親指を立ててにっこり微笑む。

僕も心からの笑みでうなずいた。

主人は、「まだ見せ場があるよ」と僕を案内してくれた。

...つづく

 


<※注意>新越谷展示場の話です。

 

2011年12月05日

Leche(レチェ) 「小さな美しいトコロ」

主人がキッチンから僕を呼んだ。

「こっちにきてごらん。」

なんだろう?と、ハテナが顔に描かれているであろう僕は、好奇心のまま中へ進む。

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僕は1段下がったキッチンの床に足をついた。

エントランスから無垢の木の床だったせいか、靴下でお邪魔していることに気付かされた。僕はその素材に出会う。

少し足元に目線を落としてみる。

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ソレは全体的に淡いクリーム色をしていた。石であることは直ぐに気付いたのだけど、優しく、奥行きのある印象を放っていた。

 

「・・・!? ライムストーン?」

 

そうだ。 と、言わんばかりの主人。

ライムストーンは僕が今まで経験してきた建物でも多く採用されてきた。でも住宅では初めてだ。テラコッタや大理石等は沢山見てきたし、採用してきた。でも。。。

僕の持っていたライムストーンの印象は、ザラッとまではいかないまでも、ちょっと引っかかる感じのする素材だったけれど、ここで使われている物は、水磨きがかかっていたので、そのあたりは気にならなかったし、仮に食材や飲み物を溢したとしてもこれなら汚れないモノが選ばれていた。

どこ産だろう・・・

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いわゆるハウスメーカーは、「納まり」にコダワルことはない。でもこの家にはコダワリを感じる事ができる要素が、散りばめられていた。

素材同士がぶつかるところ、例えば玄関框のような第3の部品を入れてあげるのが一般的だ、ここでは施工の精度が高いことを信じ、このような「美しい納まり」を施している。

これは、職人を信じる設計、設計の要望に答えられる職人がいないと成し得ないと僕は考える。

 

へぇ・・・と感触を得るため触ったり、その奥深い色味を眺めたりしていたら、コレも今どき目面しいものだよと、主人がカップボードを指差した。

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あっ! チェッカーガラス?

またしても主人は「グッ」をして微笑む。

やりようによっては単に古臭いデザインになってしまうこの素材を、「ダンッ」と、吊戸棚の扉に使っている。

でも、玄関から感じていたように、「古い」という感覚を覚えない。何故だろう?僕自身、まだその答えが見つからないでいる。

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キッチン内を案内してもらった僕は、リビング?らしき場所のソファに腰掛けていた。ここにいるとどこか、行ったことのあるような、見たことのあるような感覚に陥る、でもどこなのだろう?何かのTV番組でみた部屋かな?

・・・あっ このタイル・・・カ、カ、カワ、カワ・・・言えない。僕は以前パートのおばちゃん達に「**さんがカワイイとか言うのってちょっとねぇ。。。」と言われて以来、そのシンプルな感情表現のワンフレーズが言えなくなってしまった。トラウマとかたいそうなものではないけれど、緊張してしまって言えないのだ。

中学時代、野球部で一緒だったファーストの河合を呼ぶことは出来るのに・・・

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何だか大通りから少し入った通りのカフェみたいだな・・・「街路?」「小径?」

そうだ。コミチだ!

主人は少し温度の下がった僕の飲みかけの紅茶を持って行き、新たに入れなおしてくれた。。。違うテイストの紅茶を。

 

「そう、ここは来る人が何の気なく立ち寄れるような、そんなコミチにあるカフェをイメージしたんだ。」 「君が立ち寄ってくれたことは、僕にとってなにより嬉しい事なんだよ、ここが心地いい場所であることを君が表現してくれているのだから。」と、満面の笑みで主人は言った。

僕もなんだかすごく暖かい気持ちになっていることに気付いた。

 

・・・そういえば、この壁。。。フラットで綺麗だなぁ・・・

 

...つづく

 


<※注意>新越谷展示場の話です。

 

 

2012年02月14日

Leche(レチェ) 「僕の記憶が。。。」

主人に親切にも家の中を案内してもらっていた僕は、ふとどこからか記憶の波に押し寄せられた。。。

 

奥へ・・・

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その先へ・・・

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この家に誘われたのは「その先になにがあるんだろう?」という好奇心からだった。

そう僕はある国へ旅をしている時にその光景に出会っていた。

 

そこで僕は周りの目を忘れて写真を撮りまくっていたことも。思い出していく・・・

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光と影が・・・

素材?

 

その国ではここも?というところに色・異素材が散りばめられていた。

和風建築の玄関で見る「洗い出し」みたいで、カラフルなタイルが散っていたり。。。

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そこは「規則正しい事が美しい」という固定概念はなかった。

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僕はマドの大きさや配置をそろえる家を思い浮かべる。

何が正しいという訳ではなく、面に対するバランスなのかなとも思える。実際、それを見て僕は美しいと感じていた。

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規則・法則のある表情も惜しみなく使われている、でもやはり「ココに?」といった場所だった。。。

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同じだ。

 

暫くの時間僕は記憶を巻き戻していた。

そんな空間、時間がここには広がっている。

 

「おーぃ」

 

ボーッとしてしまっていた僕を主人が呼ぶ。

 

「あっ はいっ」

 

先に進んでいく途中、自然と笑みがこぼれる。

「僕はこの家が持っている空気に完全に惹かれている」

と思いながら。

 

...つづく。

 

 

前回までの内容はコチラ

   

 


<※注意>新越谷展示場の話です。

 

 

 

2012年10月21日

Leche(レチェ) 「今頃気付く僕。」

幅の広い階段を2階へ上がっていく時、僕は気付いた。
今更という感じだ。


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家の中は気密性が高いからだろう、暖かかったので、
僕は失礼かなと思いつつも裸足になっていた。
なのに気付いたのは今。
それだけ招いていただいてから、驚き、感動がちりばめられていて、
ずっと感じていたはずの肌触りに気付かなかった。

このふわっというか、じんわりというか、優しく伝わってくるこの感じに気付いた。
心地いいなぁ・・・寝転がって一眠りしたいなぁ・・
昼だったらあの中庭の窓を開放して心地良い風を受けながら昼寝したいな・・・

と、僕は階段に座り込み、寝転がろうとしていたらしい。

上から主人が、「お~い、どうした?具合でも悪いのか?」と、心配そうに声を掛けてくれた。


僕はこの感覚を日本の建築でも感じている。
そして少しずつ思い出していく・・・

ひとつは 島根県:松江城

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「立派な庭園に囲まれた城だなぁ」
廃城令で一度廃城になったお城だけど、出雲群の方々により買い戻され、少しずつ当時の様子へ同じように改修されていった由緒ある城。
100名城にも入っている。

僕はやはりここでも裸足になっている。

「へんたい・・・」

・・・嫁はいつもそう言う。なんで?どこが?僕はそう言う。

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ロマンな人には伝わるはず。この鈍い艶。
永い時間をかけてここまで至ったこの床・・・
僕は想像しただけで感激に身を震わせる。。。変、か。
やはりこれは無垢の素材でしか味わえない至福だ。


あっ・・・広島県厳島の「豊国神社」・・・たしかあそこは。。。

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この荒々しい表情・・・しかし、一歩足を踏み入れたとたん、身体の芯を脳天まで劈く稲妻に打たれたらこんなかな?
というような感覚。。。そして次の瞬間、心地良さに襲われる。

・・・至極。

僕はここでも口元が緩んでいたらしい。
傍らでその光景を見ていた嫁が、「へんたい。」・・・
言い返せない。


湧き出す無垢の床の感覚、止まらなくなってきた。
でも、主人は「気付いたな」という、ちょっとうれしそうな表情で、階段の段板を触っていた僕を見ていた。
いつの間にか、主人も裸足だった。


「こ、これが日本3大山城か・・・」
僕は、岡山県高梁市にある「備中松山城」の攻略を開始していた。
途中まで馬(乗り合いバス)を駆り、途中のくるわ(ロータリー)から徒歩で攻め上がる。

「しまった!」

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罠だ・・・一休みしようと切り株にしかけられた仕掛けに気付かないほど疲労を感じていた。

「はぁ・・・」嫁がため息をつく。


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脱出後、再び功城を開始し、本丸に・・・
靴下を脱ぎ僕は裸足になってこの無垢床を感じる・・・
みなまで語るまい・・・感じるんです。
「ホワイトアッシュみたいだ」僕はそう思った。


勢いに乗る僕は、山陰・山陽地方を立て続けに攻める・・・
しかし、岡山城・・・RC・・・無念。

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やっと。僕は我に帰り、2階を案内してくれようと待っている主人の下へ向かう。
ご主人自慢のこの家の床も、時間と共に磨かれ、ここにしかない風合い、色味、そして歴史をつくるのだろうなぁ・・・ぼんやりと考える。

・・・・・・?  漆黒の夜に咲く・・・

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・・・つづく。

前回までの内容は・・・こちら 



<※注意>新越谷展示場の話です。
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