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2020.01.17

耐震等級とは?~地震に強い家にするために知っておくべきポイント~

2020年1月17日、阪神・淡路大震災から25年が経ちました。

 

家づくりを進めるうえで重要な「耐震性」。

そしてその指標でもあり、近年よく見聞きする「耐震等級」という言葉。

地震に強い家にしたいという要望は当たり前になっており、どのように、どのくらい、

地震に強い家にしたいのか、よく理解をして自分で判断することが大事です。

 


この記事では、今だからこそ知っておくべき耐震等級という言葉について、そして地震に強い家にするために知っておくべきポイント、紹介させていただきます。

 

 

 


 


 耐震等級とは・・・ 


建物の強さ・強度の指針で、品確法(ひんかくほう 住宅の品質確保の促進等に関する法律)によって定められている住宅性能表示です。


品確法は、建築する上でのルール・法律である「建築基準法」とは異なります。
 

建築基準法と品確法では、壁の量、接合部、基礎など、品確法の方がより詳細な検討項目があります。

 

現在、耐震等級は3つの段階が設けられています。

ベースとなるのが耐震等級1です。

 

 

 

「耐震等級1」

 

数百年に一度発生する地震の地震力に対して倒壊、崩壊せず、数十年に一度発生する地震の地震力に対して損傷しない程度。(建築基準法同等)

 

 

「耐震等級2」

等級1で想定される1.25倍の地震が起きても倒壊・崩壊しない

 

 

「耐震等級3」

等級1で想定される1.5倍の地震が起きても倒壊・崩壊しない

 

 

 

 

現在は耐震等級3が最高等級です。

 

 

 


等級1の地震力の説明文は、文字にすると分かりにくい言い回しですが・・・数百年に一度発生する地震は「阪神淡路大震災」と置き換えてください。

 

これは、品確法が1995年に発生し25万戸に被害が及んだ阪神淡路大震災を受けての法律だからです。(品確法は2000年に施行)
 

 

また、耐震等級1は建築基準法の耐震力と同等です。

 

 

 

そして、この等級は建物の構造による優劣はありません。

 

日本の住宅は「木造」「鉄骨造」「コンクリート(RC)造」に大きく分類することができます。

 

    

※画像はイメージ

 

たとえばですが、木造の耐震等級3の建物と、コンクリート造の耐震等級3の建物があったとします。

このふたつの建物は、地震に対する強度や性能は同じということになります。

 

 

 

 

ですが、工法によって工期コストなどが大きく異なることはご注意ください。

 

また、建物が重くなるほど地震力は受けやすくなります。木造よりコンクリートの方が重いため、その分、壁を多く配置したり等、配慮が必要となります。

 

 

 


 

 

 

ここまでで耐震等級について解説しました。

ここからは、

 

耐震等級3=地震に強い家?

 

この方程式の疑問(?マーク)について、ポイントを交えて解説してまいります。

 

 

 


 

 

 耐震等級3=地震に強い家? 

 


最高等級である耐震等級3の建物なら地震に強くて安心!
 

そう思ってしまうかもしれませんが結論から言いますと決してそうではありません。

 

地震に強い家 ≠ 耐震等級3 なのです。

 

 

重要なのは、

 

しっかりと構造計算をしているかどうか です。

 

 

そして構造計算には種類があり、やり方によって耐震性に差が生まれること知っておくことが大事です。ここが「しっかりとした」構造計算であるかどうかに関わってきます。

 

 

 


 

 


 Point 1  構造計算の違い 


 

構造計算とは、地震、風、積雪などの荷重(力)に対して、どのくらい耐えられるのか、その力はどのくらいなのかを算出することです。

 

そして住宅の構造計算においては、大きく2種類に分けることができます。


 

 

■壁量計算(へきりょうけいさん)

 

 

 

この図の側、揺れに対する壁の量のみを考慮する簡易的な計算方法です。
 

 

壁の量である「壁量(へきりょう)」が基準を満たされていればOK、というルールです。どの位置にどのくらいの強度の壁を作りなさい、といった細かなところまで加味していません。

 

 


 

■許容応力度計算(きょようおうりょくどけいさん)

 

 

この図の側、木造3階建てや鉄骨・RC造の設計時に必要な計算です。
 

建物を作る部材、例えば柱や壁が、どのくらい強いのか、どのくらいの荷重(ちから)まで耐えられるのか(許容応力)を計算します。
 

そしてそれらをバランスよく配置していきます。


 

 

 

このふたつの構造計算を比較すると、許容応力度計算の方が細かな計算をする分、時間がかかり複雑です。


 

また、同じ壁の量だとしても、許容応力度計算の方がバランス良く壁を配置するため、より強い構造にすることが可能です。

 

 

「しっかりとした構造計算」をしているかどうかが重要です、と前述しましたが、

 

この「しっかりとした」は、つまり「許容応力度計算」のことです。

 

 

 

地震に強くするために壁の量を増やせばいい、というわけではありません。壁のバランスがとても重要です。

一定方向のみの揺れには強く、別方向の揺れには弱いという構造になりかねないからです。

 

 

 

※許容応力度計算をしておけば必ず大地震に耐えることができる!と断言できるものではなく、このくらいの地震がきても大丈夫だと想定することができるもの、と捉えてください

 

 

 

 

簡単な計算である壁量計算も、複雑な計算である許容応力度計算も、どちらも構造計算と呼ばれています。


確認申請時でも、性能評価(耐震等級を取得する等)するときでも、どちらの計算も認められています。

 

 

そう、やり方に違いはあれど、申請上はどちらでも構造計算をしているという事実なのです。

 

 

 


 

 

 

 Point 2  耐震等級3≠許容応力度計算 

 

 

ここまでのまとめになりますが、建築確認や品確法の申請上、構造計算の種類は問いません。

 

 

耐震等級を取得していることと、複雑な許容応力度計算を実施していることは、必ずしもイコールではありません。

 

 

 

 

 

壁量計算でも耐震等級3は取得できます。


 

先ほどpoint 1 で説明した通り、壁量計算と許容応力度計算は大きな差があります。

 

 

耐震等級3という同じ等級の中でも、壁量計算と許容応力度計算による差が生まれるのです。

 

 

 

「耐震等級3を標準仕様にしています。」

 

「耐震等級3の家です。」

 

 

このような売り言葉に惑わされないよう注意が必要です!重要なのは「許容応力度計算」を実施しているかどうかです。

 

 

 


 


 

 Point 3 構造計算をしなくてもいい という特例 

 

 

建築基準法の中に、4号特例というものがあります。

 

これは、特定の条件の建物は建築確認の審査を一部省略できるという内容です。

 

 

※確認申請・・・建築士が建築計画・設計図を作成し、それを行政機関(市役所)に提出して建築の許可を得るために行う。

 

 建物の高さや構造や防火など、建物が安全に建てることができるのか、年間約50万件、チェックを実施。(新築戸建て)

 

 

 

結論からいいますと、木造2階建ての一戸建ては、構造計算をしなくても法律上問題なく建築することができるのです。

 

 

 


■4号特例(よんごうとくれい)

 


建築基準法において「4号建築物」は、構造上問題ないか、地震に対して強度はないか、建築士の判断に委ねます、

 

そして建築確認の審査はその判断で通ります、という法律です。
 

 

 

4号建築物とは、2階建て以下、延床面積500㎡以下など、いくつか条件がありますが、日本住宅のスタンダードである2階建て木造戸建てがほぼ該当します。

 

 

つまり、木造2階建ての場合、構造計算の種類はどちら?という話以前に、

 

そもそも構造計算をしているのか、いないのか、この判断・確認をする必要があります。

 

 

 

このような法律が生まれた背景には、日本の住宅業界の現状があります。

 

年間施工棟数が10棟未満の工務店が住宅業者全体の約9割を占めているのです。

 

 

 

 

つまり、複雑な構造計算を1棟1棟実施する人・時間がとれないのです。

 

また、審査する行政としても、先ほど記載しましたように年間50万件の申請があり、すべての構造を確認することは現実的に不可能だからです。

 

 

 

 


 

 

 Point 4  法律は人命を守ることが大前提 


 

建築基準法に準じた住宅は、大きな地震が発生したとき、人命が守られることを保証するものであり、住宅という資産の価値をなくしてしまうことは考慮していません。

 

言い換えれば、建築基準法という法律は、人が建物から避難する時間を確保すること、大地震が1回発生したときに倒壊しないこと、それが法律の目的であり目指しているところなのです。

 

 


2016年に発生した熊本地震は、震度7の余震、同じく震度7の本震、大地震が2回連続で発生しました。2回目の本震で、多くの建物が倒壊してしまいました。

 

その中には耐震等級3の家も含まれています。

 

 

 

また首都圏直下型の地震発生確率は70%とも言われています。

 

 

 

 

これらを踏まえ、これからの家づくりにおいて、何度もお伝えしているように「地震に強くする」ことは絶対条件です。

 

そしてその強さは、大地震が連続して起きたとしても、逃げる時間を確保するだけでなく、その後も安心して暮らすことができる、法律で定められている性能以上の性能・強さなのではないでしょうか。

 

 

大地震が起きた時、家が丈夫で倒壊しなければ、自宅で待機するという選択をすることができます。自宅がシェルターとなってくれるのです。

 

 

 


 

 

 Point 5  判断するのは施主となるあなた自身 

 

 

家づくりにおいて、地震に強い家にするために、どのような方法でどこまで強くするのか、判断できるようにする必要があります。

 

 

壁の量を増やしたり、地震に対抗する強い壁(耐力壁)をたくさん配置すれば、その分地震に強い家にすることは可能になります。

 

ですが、その分コストがかかったり、広い空間に壁が出現したり、窓が小さくなったり、間取り上の制約や費用面にも影響が及びます。

 

 

 

どこまでの性能を求めるのか、どこまで費用を費やすのか、それを判断するのはあたな自身!

 

判断できる知識を身に着けておくことが、地震に強い家を納得してつくる基礎となるのです。

 

 

 

 



 

 

今までの内容のまとめです。

 

 

◆耐震等級3をとっていることは、耐震性の指針になるが、必ずしも地震に強い家になるわけではない

 

 

◆構造計算には2種類あり、「許容応力度計算」を実施していることが地震に強い家にするために必要不可欠

 

 

◆木造2階建ての住宅は構造計算をしなくても建築できてしまう特例がある

 

 

 

この記事をご覧いただきありがとうございました。

 

地震に強い家にするための参考となれば幸いです。

 

 

★許容応力度計算や地震についての資料をご用意しております。無料ですのでお気軽にお問合せください。

 

 

 

 

 

 


 

 

私たちHaScasa(ハスカーサ)は、2×6工法による高い耐震性を持つ住宅を提供しています。

 

さらに、耐震性を高めるため、耐震等級3を標準仕様、そして許容応力度計算による構造計算を全棟実施し、

 

熊本地震の波形データを用いた3次元解析・シミュレーションも実施しています。

 

 

HaScasaの耐震性を高める取り組みについては別ページにてご紹介しています。ぜひご覧ください。

 

 

 


 

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