作り込みすぎないカタチ

日本の文化において、引き算の美学というものがあります。必要なものを残し、無用なものをそぎ落としていくことで完成させる美のことです。
ハスカーサがK様邸のデザインを進めるなかで、その引き算の美学にのっとり、いかに空間の中に出てくる線を減らしていけるかに注視し、設計しました。
作り込みすぎないとは、住む人の生活(インテリアや家具)をプラスすることができる『余白』があること。その『余白』が変化していく生活スタイルに対応しつつ、それでも変わらない美しさを維持することを可能にしています。
美しさとは均整のとれた空間構成。この住まいの全てで、それを体現しました。

外壁は黒一色で仕上げていますが、光の当たり方によって表情が変化します。 リビングにあたる1階部分は平屋風で、ダイニングと居室がある部分は2階建てという個性的なデザインです。 庭を囲うルーバーと門塀のマルチボーダータイルの向きを統一し、外観のアクセントにしました。 駐車場の土間コンクリートにもデザイン性をとり入れ、シンプルなのに存在感のある唯一無二の外観に。

LDKの床材の貼り方と天井のクロスの向きを統一することで、すっきりとした印象に仕上げました。 無垢の床材は、力強い木目と落ち着いた雰囲気が楽しめるラスティックオークを使用しています。 インテリアは極力シンプルなものを配置し、デザインにひと癖あるものを選ぶことでおしゃれなリビングに。

天井は屋根の勾配に合わせて高く設定しました。インテリアと同じダークブラウンのアクセントクロスは天井に用いることで、適度に空間を引き締める役割になります。 天井上部に近い場所に採光用窓を取り付けることで、リビングは太陽光だけでも十分な明るさが保てます。 また、庭部分にルーバーを設けたので、カーテンなしでも近隣の目線が気になりにくい仕様です。

開放的な空間に似合う、造作のTVボードにもたくさんのこだわりが。棚受けが表面に出てこないよう、緻密にデザインされています。

キッチンの腰壁はモルタル仕上げ+アルミ見切りで、スタイリッシュに仕上げました。クロスではあらわせない質感が魅力です。 ダイニング上のペンダントライトも、ブラックでスタイリッシュなデザインをチョイス。 ダイニングセットもインテリアコーディネーターに相談することで、LDKの雰囲気に溶け込むおしゃれなものが選べました。

リビング階段にも注目。デザインコンセプトを反映した、余計な部分が見えない美しい佇まいです。1段目下の空間にはお掃除ロボットが収納できるつくりにしました。

清潔感あふれるキッチンにするために、システムの扉と収納扉は白い鏡面仕上げを選択。 床材はメンテナンス性を考慮し、タイルを採用しました。汚れてもサッと拭き取れるからお手入れも楽々です。 奥にはミセスコーナーとパントリーを設置しています。リビングからは完全に見えない場所にあるので、生活感を隠せます。

リビングとつながるからこそ、洗面所のデザインにこだわりました。 シャープなデザインの洗面ボウルを置き、金のラインが入った濃紺のアクセントクロスを貼ることで、スタイリッシュで落ち着いた雰囲気に。 小窓で採光も確保し、使いやすく気持ちのいい洗面所にしました。

広いエントランスホールは、スタディースペースとしても活用できるよう、造作棚を設置。エントランスホールを個室感覚で使える、新しい活用法です。 また、右手のドア入り口の壁をあえて斜めに施工することで、影の落ち方までデザインしました。そのほかフロアを折り曲げるように納めた框(かまち)など、細部まで抜かりなくこだわりを詰め込んでいます。

リビング階段に設けられた鮮やかなスカイブルーの手すりは、フルオーダー品。細かいところにもエッジの効いたデザインを散りばめるなど、センスがきらりと光ります。

階段に設置した照明は、デザイン性の高いものをチョイス。空間のアクセントになるだけでなく、壁に広がる美しい陰影もポイントに。 塗り壁の表情も美しく見せます。

日が落ちたあとの外観も素敵。窓からこぼれるあたたかい光が、家の表情をつくります。

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