南欧プロヴァンスの風を感じる家づくりの4つのポイント&事例紹介
南フランスの温かな日差しと豊かな自然に囲まれた暮らしを彷彿とさせる、プロヴァンススタイルの家づくり。色彩豊かな外観や、素朴で温かみのある内装など、日本の家づくりで取り入れるための4つのポイントを解説します。南欧プロヴァンスの風を感じる住まいの実例もご紹介するので、家づくりを検討中の方はぜひ参考にしてください。
目次
南欧プロヴァンス風の家づくり4つのポイント
南欧とは、ヨーロッパ南部のフランス・ギリシャ・イタリア・スペイン・ポルトガルなどのエリア。南欧風の住宅と一口に言っても、「プロヴァンス」「スパニッシュ」「フレンチ」などいろいろなテイストがあります。
プロヴァンス地方はフランス南東部にある、地中海に面した風光明媚な地域。年間を通して温暖な気候に恵まれ、まぶしいほどの陽光が降り注ぎます。ラベンダーやブドウ、オリーブなどの畑も広がり、1年中美しい自然を見られるのも魅力。ゴッホやセザンヌなど、著名な芸術家たちがたくさんの名作を生み出した場所としても有名です。
そんなプロヴァンス地方に建ち並ぶ家々は、青空に映えるような鮮やかな外観が特徴。温かみのある素朴なインテリアで、人々は自然と調和しながら心地よい暮らしを実現しています。
では、南欧プロヴァンス風の住まいを日本で再現するための、色使いや素材選びなどの具体的なポイントを見ていきましょう。
明るい色の塗り壁と瓦屋根の組み合わせ
南欧プロヴァンスの家は、抜けるような青空に映える、明るい色の外壁が特徴です。写真のような白色やベージュ、ハチミツを思わせる黄色などがよく選ばれます。外壁は塗り壁にすると独特の風合いが出て、より南欧プロヴァンスの家らしい雰囲気になるでしょう。 明るい外壁に組み合わせるのは、鮮やかなオレンジや褐色の洋瓦の屋根。屋根の形状は三角の切妻屋根を選ぶのがポイントです。雨が少ない南欧では深い軒が出ていないことが多いので、軒を浅めに作ると南欧風に近づきます。
アイアン使い
南欧プロヴァンスの家の外観やインテリアでよく使われる素材がアイアン。窓のフェンスや玄関ドア、門扉、階段の手すりなどにアクセントで取り入れてみましょう。素朴さのなかに重厚感とおしゃれさが際立ち、プロヴァンス住宅らしさが演出できます。
アーチのデザイン
南欧プロヴァンスの家では、柔らかな曲線を描くアーチ使いも大きなポイントです。玄関ポーチの入口にアーチを取り入れると、外観の可愛らしいアクセントに。部屋と部屋の間の開口部にアーチを用いると、空間をほどよくゾーニングできます。ニッチにアーチのデザインを取り入れるのも手軽なのでおすすめです。
自然素材を取り入れたインテリア
南欧プロヴァンスのインテリアは、自然素材をたっぷりと取り入れたリラックス感のある雰囲気が特徴です。床材は素足で気持ちよく歩ける無垢材や、素朴な雰囲気のテラコッタタイルなどがよく使われます。華美すぎない範囲でステンドグラスやモザイクタイルなどを使い、可愛らしい雰囲気をプラスするのもおすすめです。
南欧プロヴァンスの住宅を施工実例で紹介
これまで施工したお住まいの中で、南欧プロヴァンス風の家づくりに取り組んだ実例をご紹介します。
事例1:正面からの美しさを追求した南欧プロヴァンスの家
100坪以上の広々とした土地に建てられたお住まい。グラデーションのようにも見える明るい瓦屋根と、クリーム色に近い壁色とのコントラストが鮮やかです。 正面の美しさを追求して、雨どいは設けていません。玄関前に1階部分を覆うようにカバードポーチを作り、テーブルと椅子をセッティング。広めにとっているため、セカンドリビングのようにも使えます。
家の中でいちばん開放的で明るいLDKは、無垢材の床の木目が美しく、ダイニングテーブルも自然素材で統一。キッチンとの間はアーチ形の垂れ壁にし、空間をゆるやかに仕切っています。
リビングの一角にあるギャラリースペースは、漆喰の塗り壁とレンガを組み合わせ、南欧プロヴァンスらしさを存分に感じられる場所に。2階に通じる階段の手すりにはおしゃれで重厚感のあるアイアンを使っています。
南欧風の可愛い無垢の家見た目も住み心地も温かい、無垢に囲まれた家族団らんの家をご紹介します。
事例2:プロヴァンス地方の街並みを感じる外観の家
青い空に映える南欧プロヴァンス風の住まい。三角屋根を3つ並べることで、1軒でもプロヴァンス地方の家が立ち並ぶように見える構成が特徴です。
1階の玄関前、2階のインナーバルコニー前にアーチ形を採用。アーチ下のタイルとともに、外観に可愛らしさをプラスしています。
内装は白色で統一した明るさの中に、ダークブラウンの化粧梁や床がコントラストとなり空間を引き締めてくれます。家具類も床に馴染むような色味を選択しました。 自然素材を多く使うのが南欧プロヴァンス風の家の特徴。ナチュラルでいて統一感があり、とてもおしゃれな内装となっています。
街並みの家家具を合わせやすくカッコつけすぎない、家族の好みや生活の変化に対応できる居心地のいいお家が出来ました。
事例3:ご夫婦の想いが詰まった味わい深い南欧プロヴァンス住宅
ものづくりを得意とするご夫婦のお住まいは、大きなアーチ形のビルトインガレージが目を引くスタイル。外壁は淡いピンク色で、玄関上の小さな屋根のレンガと、落ち着きのある玄関ドア、アイアンの手すりなど、お家に入る前から南欧プロヴァンス風のこだわりが見られます。
お住まいを建てたのは狭小地と呼ばれる場所ですが、2階にあるリビングルームはそれを思わせない広々とした作り。長年愛着をもって使われてきた家具に合わせて床材を選び、開放的かつ落ち着いた空間になりました。
レンガ調のタイルがプロヴァンスらしい雰囲気を演出するこだわりのキッチン。奥様が選ばれた収納や小物類が、ナチュラルなキッチンにとてもよくマッチしています。
フランス生まれの芸術品であるステンドグラスも、南欧プロヴァンス風の住宅にぴったり。柔らかな光を取り込みながら、空間を華やかに彩ってくれます。
刻まれる年月新築でありながら深く刻まれる家族の色。これから先も少しずつご家族の「色」を加えながら、愛情に満ちた「暮らし」が紡いでいきますように。
事例4:デメリットをメリットにしたエレガントな南欧プロヴァンス風住宅
こちらは女性デザイナーがお施主様と共に作り上げた南欧風のお住まいです。隣家との距離が近く採光を取りにくい立地ですが、吹き抜けと中庭を作ることにより解消しました。 明るい白の外壁とオレンジの屋根のコントラストが、南欧プロヴァンスらしい組み合わせ。玄関ポーチには屋根をつけ、壁の正面にはアールの開口を作ることで、エレガントな外観になりました。
3方を家が囲んでいるようには思えない、明るい光が差し込むリビングルーム。ナチュラル素材の家具や床材がお部屋をさらに明るくしてくれています。
ダイニングテーブルも存在感抜群。1枚の板を重厚感のあるアイアン素材が支えます。あえてデザイン違いで組み合わせたベンチもおしゃれです。
採光目的で作った中庭の足元は薄いベージュ色。大きな鉢と共に、南欧の風を感じるあたたかみのあるスペースです。大きな窓を設けリビングダイニングから出られるようになっていて、セカンドリビングとしても活躍します。
憧れをカタチにしたエレガントな南欧デザイン将来ネイル教室を開くという趣味室も完備。女性デザイナーと施主様がこだわり尽くしたプロヴァンスの家です。
事例5:こだわりのアール階段が美しい南欧風デザインの家
玄関ポーチの二重アール垂れ壁に色の異なるタイルを貼り付けた南欧風デザインのお住まい。プロヴァンス地方に建てられる住宅でよく見る窓の下の花壇の囲いや、門扉にアイアンを使用しています。
玄関に入ると目に入るのが、お施主様こだわりのアール階段です。全面白色の階段に、デザイン性のあるアイアン手すりをつけ、上品な階段が仕上がりました。
室内は白色の明るい空間。ところどころに、空間を邪魔せずになじむ、淡い水色やグレーのアクセントクロスを採用しました。
玄関ドアや、部屋を仕切るドアはガラス入りのデザインです。全面を木製にするよりも圧迫感がなく、柔らかい光も入ります。
アール階段のあるお家~élégance et propreté~お施主様のこだわりが詰まった、南欧風デザインの可愛いお家。
まとめ
南欧プロヴァンスの風を感じる住まいは、白い塗り壁やオレンジ色の屋根が特徴の、明るさのある家です。自然素材を使うことも多く、日本の土地に建てても周辺に馴染みます。 南欧プロヴァンスの家が気になるという方は、ハスカーサへぜひご相談ください。